ソロス氏ら米資産家はクリントン氏を支持-寄付金でトランプ氏に大差
Brendan Coffey米国の資産家の間ではヒラリー・クリントン氏が優勢で、少なくとも資金は同氏に集まっている。
民主党大統領候補のクリントン前国務長官は、ブルームバーグ・ビリオネア指数にランクされる米資産家17人から合計2110万ドル(約21億1700万円)の寄付を集めた。一方で共和党候補のドナルド・トランプ氏が同指数にランクされる資産家から受けた寄付は、12人による合計102万ドルにとどまった。
所得格差の問題が注目を集め、大衆迎合的な候補者が出現した今回の選挙戦では、米国の政治において資産家が果たす役割への監視の目が強まっている。連邦選挙委員会(FEC)への最新の届け出に基づくと、両候補者がこれまで集めた寄付金は総額7億800万ドル。このうち3%をブルームバーグの指数にランクされる資産家からの寄付が占める。
資産家の中で最も寄付金が多いのはジョージ・ソロス氏で、クリントン氏に1190万ドル近く寄付している。ハンガリーからの移民であるソロス氏は、ブルームバーグ・ビリオネア指数に基づくと総資産額が247億ドルで、全米17位の資産家。寄付金が2番目に多いのはヘッジファンド、ルネッサンス・テクノロジーズの共同創設者ジェームズ・サイモンズ氏で、クリントン氏に700万ドル寄付している。
サイモンズ氏は「私は長年、民主党員でありヒラリー・クリントン氏を非常に高く評価している」と語った。
一方で共和党を支持する資産家からトランプ氏が集めた寄付は、少なくともこれまでのところずっと少ない。寄付金を開示している資産家の中で最も多いのは、アメリカン・ホームズ・フォー・レントの共同創設者ブラッドリー・ウェイン・ヒューズ・シニア氏で44万9000ドル。同氏の娘で資産家のタマラ・ヒューズ・グスタフソン氏は、2万5000ドルをトランプ氏に寄付している。
原題:Billionaire Donors Led by Soros, Simons Favor Clinton Over Trump(抜粋)