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27歳の女性、スカーフで築き上げた数百万ドルのファッション帝国

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Photographer: Georgie Wileman/Getty Images

数年前、ロンドン・ファッション・ウィークでセレブらの肩にかかる興味深いファッションアイテムが見受けられた。大きくて厚みがあり、毛がふわふわした色鮮やかなスカーフ。ファッションセンスが高く評価されている社交界のスター、オリビア・パレルモらがいち早く、その人目を引くスカーフを身に着け始め、英国の歌手リタ・オラがそれに続いた。「シャーロット・シモーヌ」というこの新ブランドに、ファッション誌「ヴォーグ」も注目した。

  シャーロット・ビーチャムさん(シモーヌは彼女のミドルネーム)は、自分の作品をセレブがまとっているのを初めて見た時の衝撃を思い出す。それ以来、彼女のスカーフは影響力ある若手モデルや女優ら数十人に愛用されてきた。

  「とても気分の良いものよ。彼女たちは恐らくこのブランドが若い女性によって運営されていることを知っているのね」と、ビーチャムさんは語る。

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オリビア・パレルモ(2014年2月17日、ロンドン・ファッション・ウィークにて)

Photographer: David M. Benett/Getty Images for Whistles

  この27歳のデザイナーが事業を始めたのは4年前。本人によると、現在の売上高は数百万ドルに達し、過去1年間の増収率は40%だという。ハロッズやハーベイ・ニコルズ、ノードストロム、ブルーミングデールズ、ニーマン・マーカスなどのデパートが彼女のスカーフを扱っている。最大市場は英国と日本で、現在は米国に目を向けている。

  シャーロット・シモーヌのスカーフは、画像共有サービスのインスタグラムで絶大な人気を誇る。ビーチャムさん運営のウェブサイトを通じたオンライン販売の40%は、インスタグラムが原動力だ。

  ビーチャムさんは学校でファッションの勉強をしたわけではない。ニューヨーク大学で英語と美術を専攻し、ジャーナリストを目指していた。この世界で躍進するきっかけは、ファッションデザインを学んだ友人とマンハッタンで縫製の専門家らに話を聞き、スカーフを買ってくれるバイヤーを探しに出た2012年につかんだ。

  スカーフはファッション業界大手の間では、ともすると脇役だ。だがシャーロット・シモーヌではスターであり続けなければならない。ビーチャムさんはそう語っている。

原題:How to Build a Multimillion-Dollar Fashion Empire With a Scarf(抜粋)

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