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米ハリスのヘロー氏:ドイツ銀めぐる市場動揺で長期投資チャンス到来

  • 米司法省の要求が欧州の金融セクター全体にかなりの打撃を与えた
  • クレディSも「あまりに割安な水準まで売り込まれている」

ハリス・アソシエーツのデービッド・ヘロー最高投資責任者(CIO)は、ドイツ銀行の膨らむ法的費用をめぐる懸念から欧州の銀行株が急落したことで、長期投資家に買いの好機が到来したと指摘した。

  欧州銀の株式時価総額は今年に入り約2800億ドル(約29兆円)減少し、ドイツ銀も時価総額の半分近くを失った。住宅ローン担保証券(RMBS)販売をめぐる調査を決着させる条件として、米司法省が140億ドルの支払いを同行に要求したことが先月明らかになり、新たな資本調達が必要になるとの不安が広がり株価は下げ幅を拡大した。

  ヘロー氏はブルームバーグ・ラジオとの4日のインタビューで、司法省の要求が「欧州の金融セクター全体にかなりの打撃を与えた。これは先に素早く動いて後で尋ねるというパターンが繰り返された例であり、長期投資家にはチャンスだ」と述べた。同氏はドイツ銀株を保有していない。

Deutsche Bank Shares Rebound

  ヘロー氏は経営再編に向けて約60億ドルの増資を昨年実施したクレディ・スイス・グループについて、「この銀行もあまりに割安な水準まで売り込まれている」と指摘した。同行の時価総額は今年約39%減少しており、ティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は数千人規模の人員削減や証券トレーディング業務の縮小を推進し、株価下落に歯止めをかけようとしている。

原題:Herro Says Deutsche Bank Jitters Create Investor Opportunity (1)(抜粋)

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