韓国の朴大統領、退陣圧力に抵抗する公算-有力な後継者候補不在で
Kanga Kong、Jiyeun Lee-
ソウルでは数万人が大統領の辞任を求める集会に参加
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次期大統領に関する世論調査では潘基文国連事務総長がリード
韓国のソウルでは5日、朴槿恵大統領の退陣を求める抗議集会に数万人が集まった。政権維持を目指す朴大統領にとって数少ない明るい材料の一つは、次の大統領に誰が就くべきか国民の意見が分かれていることだ。
女性実業家の崔順実容疑者が個人的な利益のために朴大統領との長年の友人関係を利用した容疑で逮捕された事件で、検察当局は6日、崔容疑者を支援した疑いで大統領府の前秘書官2人を逮捕した。週末のソウルでの抗議集会の参加者は、警察発表で約4万5000人。聯合ニュースによれば、主催者側は20万人だと推計している。
アナリストの多くは、朴大統領が5年間の任期を全うすると依然として予想するが、与党セヌリ党は、朴大統領との関係をどうするかについて党内の意見が割れている。同党の金武星前代表は7日、保守派の崩壊を避けるため朴大統領は離党すべきだと表明した。
主要な野党も分裂しており、朴政権退陣の場合の有力な次期大統領候補が見当たらない状況だ。韓国では大統領が辞任した場合、60日以内に選挙が行われる。国会での弾劾訴追にはさらに時間がかかる。
経済成長の低迷が続き、一部の有力企業が経営上の失策による痛手を被る中で、朴政権の将来をめぐる不確実性で、リーダー不在の状態が1年以上続く恐れがある。
2017年末に予定される次の大統領選に、まだ誰も正式に出馬表明していないが、これまでの世論調査では国連の潘基文事務総長と、12年の大統領選で次点となった最大野党「共に民主党」の文在寅前代表がリードしている。リアルメーターが10月最終週に実施した世論調査は、潘氏が文氏にややリードしていることを示したが、支持率が21%超える人はいなかった。
原題:Korea Divisions Boost Odds Park Will Resist Calls to Resign (1)(抜粋)