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株価の行方、一段安を見込むモルガンS-ゴールドマンは行き過ぎ指摘

  • S&P500種は2400まで下げる可能性-モルガン・スタンレー
  • 年末までに2850へ上昇する可能性も-ゴールドマン・サックス
Traders work on the floor of the New York Stock Exchange.
Traders work on the floor of the New York Stock Exchange. Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

今月に入り売りを浴びている株式相場だが、この恐ろしいほどの急落がこの先の反転を示唆しているかを巡っては米銀大手2行の間で意見が分かれている。
  
  モルガン・スタンレーは一段安の展開を見込んでいる。ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は29日付リポートで「ローリング・ベア(弱気相場が順繰りに巡る)相場が引き続き進行し、正当なシクリカル(循環的)弱気相場へと変化しつつある兆候も高まっている」と指摘、過去数カ月間にわたって述べてきた見方をあらためて主張した。

  一方、デービッド・コスティン氏らゴールドマン・サックス・グループのストラテジストは26日付リポートで、「株式の大幅安はファンダメンタルズに対して行き過ぎたようだ」と指摘。「良好な指標の継続や1株当たり利益の拡大見通し(2019年は7%増)がS&P500種株価指数の回復を支えるだろう。年末目標は2850としている。自社株買いの再開も追い風となるだろう」と分析した。

  ウィルソン氏はS&P500が200日移動平均を下回ったことに言及し、騰落比率の崩壊は「市場参加者やコメンテーターの大半が認識してきた以上にファンダメンタルズが要因となっている」と指摘。利益が後退する可能性はより強くなり、今年のS&P500の目標値を2400とする自身の弱気シナリオにも当てはまると述べた。

  コスティン氏は全てがバラ色だと言っているわけではない。国内総生産(GDP)伸び率の減速を予想し、業績見通しは楽観的過ぎると指摘している。ただ、こうした状況下で推奨する戦略として、景気サイクルの成熟に際して「質の高い」銘柄の購入を助言した。

原題:Morgan Stanley Says Sell Rallies as Goldman Sees Chance to Buy(抜粋)

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