米中が閣僚級の貿易協議を開始-双方の立場に大きな開き
Jenny Leonard
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3月1日の期限まであと1カ月しかない中での協議
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米当局による華為技術起訴は協議の支援材料になっていない
米国と中国は30日、ワシントンで閣僚レベルの貿易協議を開始した。中国側が米国が要求する経済改革の深化に応じる兆候はほとんど示されていない。
交渉の責任者は米国がライトハイザー通商代表部(USTR)代表、中国側が劉鶴副首相で、同日午前から協議を開始し、ワーキングディナーが予定されている。交渉は31日に再開し、トランプ大統領が劉鶴副首相と同日会談する見通し。
両日の交渉で現状を打開する合意が成立する可能性は低いとみられているものの、ホワイトハウスは中国の技術移転や知的財産権に関する慣行、米国産品の購入拡大の公約といった中核的問題の進展に関する声明を協議終了時に公表するとしている。
ただ政権当局者や事情に詳しい他の関係者によると、重要項目で双方の主張にはなお隔たりが大きい。米国側は協議をどう進めるかについてまだ内部で議論している状況で、今週の会合への準備は不十分だという。米当局が今週、中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)を起訴したと発表したことも、協議の支援材料にはなっていない。
今回の会合はアルゼンチンで昨年12月1日に行われた米中首脳会談で、関税引き上げの90日間猶予が決まってから最も高いレベルの協議。3月1日までに合意が成立しなければ、米国は中国からの輸入品2000億ドル(約21兆8000億円)相当の関税率を10%から25%に引き上げるとしている。
原題:U.S., China Hold First Day of Trade Talks Amid Wide Differences(抜粋)
(4段落目以降に当局者の話などを追加して更新します.)
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