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S&Pが中国を「A+」に格下げ、従来「AA-」-見通し安定的

更新日時
  • 見通し「安定的」-5月にはムーディーズも中国の格付けを引き下げ
  • S&PはHSBCなど本土外銀行3行の中国部門も格下げ
Workers clean windows of the Shanghai World Financial Center in the Pudong area of Shanghai, China.

Workers clean windows of the Shanghai World Financial Center in the Pudong area of Shanghai, China.

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

S&Pグローバル・レーティングは21日、中国のソブリン格付けを「A+」と従来の「AA-」から1段階引き下げた。見通しは「ネガティブ(弱含み)」から「安定的」に変更した。

  S&Pは発表資料で「中国の長期にわたる旺盛な与信拡大が、経済・金融面のリスクを高めた」とし、「この与信拡大は力強い実質国内総生産(GDP)成長と資産価格上昇に寄与したものの、金融安定をある程度損なった」と説明した。

  中国を格下げしたのは今年に入って2社目。中国が経済成長と金融セクターの健全化を両立させられることへの国際社会の信頼が揺らいでいることがうかがわれる。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5月に中国の格付けを「A1」とそれまでの「Aa3」から引き下げた。

  S&Pはソブリン格下げに伴い、中国で主に営業する本土外銀行3行の中国部門の格付けも引き下げた。HSBCチャイナとハンセン・チャイナ、DBS銀行チャイナは中国がデフォルト(債務不履行)した場合にデフォルトを免れるとは考えにくいと指摘した。

  ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)の夏楽エコノミストは、企業の格付けはソブリン格付けより高くなることはないので、格下げの「中国企業への影響は比較的大きい。企業のファイナンス活動に影響するだろう」と述べた。

原題:S&P Hands China Expected Rating Cut on Debt Growth Concerns (2)(抜粋)

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