コンテンツにスキップする
Subscriber Only

ボストン連銀総裁:年内あと3回の利上げを支持-景気過熱防止で

米ボストン連銀のローゼングレン総裁は、「熱過ぎる経済」をもたらさないよう、当局による年内あと3回の利上げや、次回利上げ後にバランスシート縮小開始を検討するよう提言した。

  総裁は、向こう1年間の経済成長が潜在成長率を上回り、失業率は持続可能な水準の最低をさらに大きく下回るとの予想を示した。ブルーチップ・エコノミック・インディケーターズの調査では大半のエコノミストも同様の見方を示している。

  ローゼングレン総裁は「そのような成長は持続不可能な行き過ぎたペースだ。現在進行中の金融政策の正常化プロセスを継続させることの重要な根拠となる」と述べた。総裁は10日、バーモント州サウスバーリントンで講演。発言内容は事前に配布された原稿に基づく。

  さらに「経済が私の予測通りに進展するとの想定で、バランスシートの規模の緩やかな縮小とともに、年内残りの期間に3回政策金利を引き上げるのはなお妥当だ」と語った。

  ローゼングレン総裁は長年にわたり低金利維持を強く主張してきたが、2016年には連邦公開市場委員会(FOMC)の中でよりタカ派的な認識にシフトした。

  FOMCは6月の会合で、この半年で3回目となる利上げの是非をめぐり議論する。5月会合では政策金利を据え置いたが、メンバーらは低調だった第1四半期の成長について特に懸念していないとのシグナルを送った。

  ローゼングレン総裁もそうした認識に同意する姿勢を示し、消費者需要の減速は「一過性」だと指摘した。

  総裁は「消費は第2四半期に再び上向き、消費主導の回復が継続するというのが私の予想だ」と述べた。

  また当局が抱える4兆5000億ドル(約513兆円)規模のバランスシートについては、混乱を引き起こさないよう十分ゆっくりとしたペースで縮小していく必要があると指摘。「主として目立たない形で実施し得る」と加えた。

  またあと1回の利上げでフェデラルファンド(FF)金利が1%を超えることに触れ、「その時点が当局のバランスシートの非常に緩やかな正常化開始を考える適切なポイントのようだ」と述べた。

原題:Fed’s Rosengren Favors Three More 2017 Hikes to Foil Overheating(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE