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米国債(12日):続伸、6月利上げ観測後退-経済統計が予想下回る

更新日時

12日の米国債相場は大幅続伸。4月の食品とエネルギーを除くコア消費者物価指数(CPI)と小売売上高の伸びが市場予想に届かなかったことを手掛かりに買いが入った。午後も上昇を維持し、この日の高値圏で引けた。

  ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.33%。

  4月のコアCPI上昇率と小売売上高の伸びがエコノミスト予想を下回った。これを受け、市場に織り込まれる6月の25bp利上げの確率は、朝方の78%から67%に低下。フェデラルファンド(FF)金利先物7月限の出来高は記録的水準に増えた。

Goodbye, Inflation?

  軟調な4月のCPI統計を受け、インフレ連動国債(TIPS)と普通国債の利回り差(ブレークイーブンレート)でみたインフレ期待値は約0.04ポイント下げ、年初来最大の低下となった。この日発表された5月のミシガン大学消費者マインド調査で向こう5-10年間のインフレ期待値が2.3%と、1979年の統計開始以来最低水準に並んだことも、インフレ期待後退の兆候だとの見方を強めた。

  金融当局者のインフレ関連発言では、シカゴ連銀のエバンス総裁がダブリンで開かれた会議で「現時点では、下振れリスクが依然優勢だ」と話した。

原題:USTs Gain After CPI, Retail Sales as June Fed Hike Odds Fall(抜粋)
原題:Bond Traders’ Inflation Bets Slammed Most This Year on Data Miss(抜粋)

(第4段落以降を追加し、更新します.)
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