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レンゴーが任天堂に「ラボ」向け段ボール供給、来週発売-関係者

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段ボール国内最大手のレンゴーが人気家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」と合体させて遊ぶ「ニンテンドーラボ」向けに段ボール製品を供給していることが、事情に詳しい複数の関係者への取材で分かった。ラボ向けの部材供給企業が明らかになるのは初めて。

  匿名を条件に取材に応じた関係者によると、レンゴーは段ボール部品に携わる業者の1社として製品を供給している。ラボはスイッチのコントローラーと段ボールを組み合わせピアノや釣りざおなどに仕立てて遊ぶ工作キットで4月20日の発売予定。任天堂では子供を中心にファミリー層などの新規ユーザーを取り込む狙い。

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「ニンテンドーラボ」

Source: Nintendo Co.

  株式市場ではラボの前人気を踏まえ、「ラボ関連銘柄」として、大村紙業ルーデン・ホールディングスなど値動きの軽い中小型を含む一部段ボールメーカー株に思惑からの売り買いが交錯していた。

  13日の市場では、この報道後レンゴーの株価は一時前日比3.7%高の963円まで上昇。終値は1.5%高の943円だった。一方、思惑買いが先行していた大村紙は一時8.8%安まで急落、4.1%安の1851円で取引を終了した。

  関係者によると、レンゴーでは全国で、ラボ向け段ボール製品を供給できる体制を整えているという。ただ、会社全体の生産量の中ではラボ向け製品は一部にすぎないとの認識も示した。スイッチの本体価格は2万9980円(税抜き)ラボは6980円と7980円(同)の2種類。

  任天堂の広報担当者はラボへの部材供給について、コメントを差し控えた。レンゴーでは個別の取引についてコメントしないとしている。大村紙業の広報担当者にもコメントを求めたが返答は得られていない。

  野村証券の山村淳子アナリストは、任天堂のラボについて「知育教材としての側面もあり、子供を持つ両親のゲームに対する抵抗感の緩和」が期待できると評価。「リアル寄りのコンテンツ作りの方向性を示唆する好例として注目している」という。 

(第4、6段落の株価、会社コメントを更新しました.)
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