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株式市場は「酔っぱらいの歩み」、急落の可能性高まる-オデイ氏

  • ポンド安は英国の小売業者にとって危険だとオデイ氏
  • 中銀によるテーパリングの動きが信用サイクルに影響すると同氏

ヘッジファンド運用会社オデイ・アセット・マネジメントの創業者であるクリスピン・オデイ氏は、株価の弱気見通しに賭ける投資を続けたことで2カ月連続で利益を得たが、成長が鈍化し、米金融当局が金利の正常化に動く状況で、市場のクラッシュ(急落)の可能性が高まっているとの認識を明らかにした。

  オデイ氏は投資家に宛てた書簡で、緩和的な金融政策が後押ししてきた信用サイクルは既にピークに達し、自動車と商品、工業、小売りといった産業セクターで減速傾向が広がっており、金融危機以降に発生したこれまでの下落局面と異なり、中央銀行が貨幣の増刷で対応することは期待できないと指摘した。

  オデイ氏は「金融当局は今回逆のことをしている」とし、それが負のトレンドを悪化させる可能性が高いと予想。「こうしたことは全て、株式市場で感じられる陽気さと比較すると非常に違和感がある。トランプ氏の米大統領当選後の相場上昇の動きを見る時、酔っぱらいの歩みのように感じられる」と分析した。

  さらに英国の買い物客が他の欧州諸国や米国よりも速いペースでオンラインショッピングに移行することを促すという意味で、ポンド安は同国の小売業者にとって危険との見解を示した。オデイ(運用資産額60億ドル= 約6850億円)の広報担当者は、コメントを控えている。

原題:Odey Says ‘Drunken’ Markets Ready to Topple as Bearish Bets Pay(抜粋)

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