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中国株買い支え、主役は「国家隊」から地方当局に-指導は中央政府か

  • 広東省の深圳市や北京市海淀区の当局が地元の上場企業を支援
  • 「今回はより的が絞られている」-バプタイズド・キャピタル副社長
An elderly Chinese investor in front of
Photographer: MARK RALSTON/AFP

中国本土株の急落に歯止めをかけるため市場に乗り出してくる国有基金を市場参加者は「国家隊」と呼ぶが、今回の株安局面での当局による支援策はこれまでと様相が異なっている。

  上海総合指数が1月の高値から30%近く下げる中で、株価を支えようと最も積極的に動いているは地方当局だ。地元当局やメディア報道によれば、広東省深圳市や北京市海淀区の当局が地元の上場企業の支援に動いている。

China stocks sink into bear market as trade tensions rise

  5兆ドル(約563兆円)にも上る株売りとなった2015年の局面では中央政府主導の全面的な株買いが見られたが、今回は流動性支援を必要とする特定の企業に対し救いの手が差し伸べられているようだ。

  テクノロジー企業が集まる深圳市の当局は同市に法人登記している企業の株価下落リスクを減らし、流動性を支援するため数百億元の資金を割り当てていると上海証券報は報道。深圳和而泰智能控制と翰宇薬業などがこうした支援策の恩恵に預かっていることを認めている。

  投資会社バプタイズド・キャピタルのイン・ミン副社長は地方当局による支援策は「中央政府が指導している可能性が高い」と指摘し、国有基金による介入は「良い会社も悪い会社もどちらの株価も幅広く押し上げ、バリュエーションのバブルを膨らませるが、今回はより的が絞られている」と述べた。

原題:In China, Plunge Protection Goes Local in Latest Market Slump(抜粋)

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