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債券は下落、日銀の長期・超長期オペ減額で売り-利回りスティープ化

更新日時

債券相場は下落。日本銀行がこの日に実施した国債買い入れオペで、対象となる長期債や超長期債の全てのゾーンで購入額を減らしたことを受けて売り圧力が掛かった。残存期間の長い債券の金利上昇幅が大きくなり、利回り曲線はスティープ(傾斜)化が進んだ。

  • 新発10年債利回りは一時2.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.205%まで上昇
  • 超長期債利回りが大幅上昇。新発30年債利回りは一時4.5bp高い0.36%、新発40年債利回りは6bp高い0.41%まで上昇と、ともに約1カ月半ぶりの高水準
  • 長期国債先物12月物の終値は4銭安の154円73銭。午前の日銀オペ通知後に一時35銭安の154円42銭まで下落

市場関係者の見方

SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジスト

  • 日銀はマイナス0.3%に向かって再び長期金利が下がるのは認めない姿勢を示した
  • 期末に向けて生保などへの配慮を強く出してきた感もある
  • 金利が再び低下する局面では、日銀のオペで止められるとの警戒感が残るだろう

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 日銀のオペ減額観測が少なかったため、サプライズで債券は売られた。来週に40年債入札を控えていることも売り圧力につながっている面ある
  • ただ、残存期間10-25年の買い入れオペの応札倍率が低いなど国債の大量償還資金の再投資に伴う需給引き締まりも意識されやすい
  • 押し目ではプラス金利債券への買い需要が根強い

日銀オペ

  • 対象は残存5年超10年以下と10年超
  • 買い入れ額は残存5-10年が3800億円、10-15年が1200億円、25年超が300億円と全てのゾーンで減額
  • 応札倍率は5-10年が1.74倍、10-25年が1.55倍、25年超が3.11倍と、いずれも前回から低下
  • 備考:過去の日銀オペ結果一覧

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日本国債利回り曲線

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.310%-0.335%-0.215%0.185%0.355%0.400%
前日比-0.5bp横ばい+1.5bp+2.0bp+4.0bp+5.0bp
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